社内規程とその必要性

●社内規程とは

社内規程とは、会社という枠の中で、経営理念・社是社訓といった経営に対する考え方から組織構造や仕事の手続きなど、会社に関連するあらゆる定めのうち、成文化されたものを言います。

●社内規程の必要性

最初に作られる社内規程は、一般的に定款であり、これは商法の定めに基づくものです。やがて労働者を10人以上使用するようになると、今度は労働基準法の定めによって就業規則を作成しなければなりません。
上記のように、社内規程は規模の小さいうちは法律などの定めによって作られることが一般的です。こうした段階では、経営者自身がすべてのことを把握できる状況にあるので、組織的運営を意識することはないかもしれませんが、事業が順調に推移して企業規模が拡大してくると、経営者が一人で会社全般の統制を行うことは難しくなってきます。
また、規模が拡大すると、社員の異動も激しくなり、そうした場合に、仕事のやり方について記されたものがないと、新しく仕事を引き継いだ人は最初からやり直すことになりかねません。
やり方がきちんと文書化されていれば、こういった事態は発生せず、仕事のやり方を引き継ぐことができることになります。このように、組織として誰が何を担当し、どこまでの権限・責任を持つのかを規程として定めておかないと、その後の業務運営について混乱を生じることになるでしょう。