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解体工事によるトラブル
市街地で大きな重機を用いて行われる解体工事は、隣地建物にヒビや損傷など
直接的な損害を与えるだけでなく、騒音や振動などのトラブルが生じる可能性があります。工事中に第三者に与えた損害は原則として工事の請負人である解体業者が補償する必要があるとされているものの、費用を安く抑えるために、無理な作業工程を要求したり、不適切な注文をした場合、施主が責任を問われる可能性があります。専門的な知識を持つ解体業者に対して施主が不適切な要求をすることはあまり考えられませんが、トラブルが起こっていることを把握していても、「自分には責任がないから」と解体業者への報告を怠った場合、工事を中断させる責任を放棄したとして過失に認定される可能性があります。工事を依頼していてもあくまで施主であるという自覚を持ち、近隣への細やかな配慮をすることを忘れないようにしましょう。
また、不用意なトラブルを防ぐために、解体工事を始める前に依頼する解体業者とともに挨拶回りをすることも大切です。施主だけで行うと専門的な説明を求められた場合、答えるのは難しく、反対に解体業者だけに任せると知らない間柄とばかりに無理な要求をされる可能性があります。見知った間柄という点と専門的な知識を持つという点を生かして、円滑に解体工事を進められるように工夫しましょう。
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