みなさんは、「民事信託・家族信託」がどのような場合に利用されるものかご存知でしょうか?
たとえば、収益不動産をお持ちの方が認知症等で判断能力が不十分になると、その方の銀行口座は凍結され、窓口での引き出しや手続きができなくなります。場合によっては、銀行から「成年後見人を付けてください」と案内されることもあるでしょう。

こうなってしまうと、たとえご家族であっても、その方の不動産の売買・契約行為なども行うことができません。また、成年後見人を付ける場合も、財産管理は後見人が行うことになるため、ご家族による管理が難しくなります。

民事信託・家族信託とは、こうした「もしもの時」に備え、事前に信頼できる方に財産を託し、管理してもらうための仕組みです。とはいえ、信託にもメリット・デメリットがありますので、まずはお気軽にご相談ください。信託に遺言や他の制度を掛け合わせるなど、それぞれにあった対策をご提案いたします。

——民事信託・家族信託のメリットとデメリット——
◆メリット
・判断能力が低下しても、託された方が財産を管理・運用できる
・ご本人の想いに沿った、柔軟な財産の承継ができる
・財産を託された方が破産しても、信託財産には影響しない

◆デメリット
・あくまで財産管理契約であり身上監護権はない
・ご家族や関係者に契約の説明をし、理解を得る必要がある
・税務上損益通算ができない場合がある